洪水ハザードマップと防災情報に関する調査報告書
当協会では、岩手県立大学総合政策学部の牛山研究室と共同して、全国市町村における洪水ハザードマップおよび土砂災害ハザードマップの作成状況、各種防災情報の認知・利用状況に係るアンケート調査を実施し、このたび報告書に取りまとめました。
本調査は、地域防災の最前線である市町村が抱えているハザードマップや防災情報に係る課題を整理して、これら課題を改善するための検討を行うことを主眼として行ったものです。
本報告書につきましては、冊子での提供を終了いたしましたので、PDFファイルのみでのご提供とさせていただきます。
〒101-8335 東京都千代田区神田淡路町2-9
社団法人 日本損害保険協会
業務企画部 地震・火災・新種グループ
「洪水ハザードマップと調査報告書」係
TEL:03-3255-1216
FAX:03-3255-5115
E-mail:gyoki@sonpo.or.jp
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「洪水ハザードマップと調査報告書」係
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概要
全国市町村において、洪水ハザードマップやリアルタイム雨量・水位情報等の豪雨災害関連の各種防災情報が防災の現場で十分に認知・活用されるには、防災情報の認知度や活用の実態を把握し、その課題を抽出していく必要があります。そこで、当協会では、岩手県立大学総合政策学部牛山研究室と共同して、下記の観点からアンケート調査を実施し、このたび報告書を取りまとめました。
- インターネット公開されている各種のリアルタイム雨量・水位情報に対する認知、利用状況
- 指定避難場所の洪水に対する考慮の現状
- 洪水ハザードマップ、土砂ハザードマップの作成・公開・利用状況
- 住民参加型の防災マップ作成や防災ワークショップ等の実施状況
- ハザードマップ作成方法に対する意見
- 災害時の市町村ホームページへの災害関連情報提示体制
調査対象:全国2,393市町村(2005年6月20日時点、東京23区含む)
調査方法:全国市町村の防災担当者を対象に郵送送付・郵送回収法で実施
調査時期:2005年7月〜10月
総回答数:1,089市町村
調査方法:全国市町村の防災担当者を対象に郵送送付・郵送回収法で実施
調査時期:2005年7月〜10月
総回答数:1,089市町村
調査結果を受けて
- 詳細な雨量・水位情報を誰でも見られる「川の防災情報」が公開されて、4年以上経過したが、このサイトの存在を認知していない防災担当者が依然として2割以上存在する。このような情報非認知層を解消するには、これらの防災情報を「誰が」、「どのように」使うのかを明確にしていくことが必要である。
- 洪水ハザードマップを作成市町村は全体の4分の1に程度にすぎず、自治体規模による顕著な差が見られることから、河川管理者による河川流域の一括作成を行うなどの方法も検討されることが望まれる。
- ハザードマップ作成後に、何らかのフォローアップを行った市町村は、3割程度に止まっている。ハザードマップは作成・配布がゴールではなく、作成後の活用方法の検討・提案が必要である。
- 防災マップなどの防災ワークショップは約15%の市町村で行われているが、そのうち、約4割が「住民だけ」で作成しているとの調査結果が出た。問題点の見落としや技術的な誤解が生まれる恐れがあることから、より広範な専門家との共同が望まれる。
- ハザードマップ作成後に、指定避難場所の変更を行ったのは、浸水想定区域内に指定避難場所があった市町村の3割程度であった。また、避難勧告を出す際に、ハザードマップを参考にした市町村は、避難勧告を経験した市町村の4割程度にすぎなかったことから、まずは、市町村自身が活用できるハザードマップの作成が必要である。
- 避難勧告などの緊急情報の、ホームページ掲載所要時間は、7割程度の市町村が1時間以内と回答した。より確実な情報掲示のため、災害対策本部に広報担当者を同席させるなど、日頃からホームページを扱っている担当者の分掌事項とするなどの制度化が望まれる。
- 2003年7月の水俣土石流災害時に指摘された、夜間休日の市町村役場における初動体制に関する課題関連の改善を最近2年間に行った市町村は、10%前後に止まった。災害の教訓は、報道等で伝えられるだけでは他地域にほとんど波及しないものと推測される。
目次
1.調査の目的
2.調査手法
- 2.1 調査票配付方法
- 2.2 市町村別・地方別回答状況
- 2.3 比較対象の調査結果
3.調査結果
- 3.1 リアルタイム雨量・水位情報に対する認知
- 3.2 指定避難場所の浸水に対する考慮
- 3.3 ハザードマップ作成状況と今後の作成意向
- 3.4 ハザードマップの呼称
- 3.5 ハザードマップ作成体制に対する意見
- 3.6 ハザードマップの公表・普及
- 3.7 防災ワークショップの実施状況
- 3.8 ハザードマップの作成の効果
- 3.9 災害時のホームページ・メール等の活用可能性
- 3.10 2003年水俣土石流災害の教訓の波及状況
4.まとめ
5.素集計結果
6.アンケート送付状およびアンケート内容