バンコクでISJ海外セミナーを開催
〜自動車保険の料率自由化、料率算出団体再編の検討が進むタイで日本の自由化の経験を紹介〜
(2014.9.19)

 日本損害保険協会(会長:櫻田 謙悟)は、9月2日(火)・3日(水)にバンコクで、公益財団法人損害保険事業総合研究所と共催でISJ(日本国際保険学校)海外セミナーを「自動車保険市場の健全な発展を目指して」(Achieving Healthy Growth in the Automobile Insurance Market)をテーマに開催しました。

 日本側から、当協会の深田 一政 常務理事が開会の挨拶を、損保総研の遠藤 寛 理事長が閉会の挨拶を行いました。また、開会式では在タイ日本国大使館経済部の内川 昭彦 公使が来賓挨拶を、タイ損保協会のキディー 専務理事、タイの保険監督当局である保険委員会のワスマディ 副長官が挨拶を行いました。

 今回のセミナーは、現地損保市場の健全な発展のより具体的な動きにつなげるため2日間の開催とし、多数の参加者を対象としたプレゼンテーション形式による初日のセミナー(157人参加)に加え、2日目に参加者を絞った双方向の論議に重点を置いたワークショップ(89人参加)を行いました。

セミナー開催のねらい

 今回のセミナーは、自動車保険料率自由化の検討が進むタイの損保業界関係者に、日本の自由化の経験を紹介することを大きなねらいの一つとして開催しました。タイの自動車保険料率は、現在、法令で順守義務が課されたタリフとなっていますが、料率制度の適正な運用が課題となっており、こうした中で保険委員会は、料率の自由化、料率算出団体再編の検討を進めています。

 セミナーでは、日本で料率自由化後に損害保険料率算出機構の「参考純率」の果たした役割を紹介し、自由化後の市場で合理的な料率算出を行い、これに基づいて保険引受けを行うことの重要性に対する現地業界関係者の理解を深めました。

 また、自研センターや、当協会の医研センター、アジャスター試験による査定の専門性向上や、情報交換制度、官民の協力による保険金詐欺防止の取組みを紹介し、損保事業を継続的に発展させる上での、保険金支払い適正化の具体的取組みに対する理解も深めました。

 さらに今回、海外セミナーとして初めて、金融庁に登壇いただき、監督局保険課の諏訪園 健司 課長が「日本における保険監督の枠組み」と題し、自由化されてグローバル化の進む日本の保険市場における保険監督の役割について講演しました。

セミナーで開会挨拶する深田常務理事セミナーで開会挨拶する深田常務理事

金融庁監督局保険課・諏訪園課長の講演金融庁監督局保険課・諏訪園課長の講演

セミナーに対する評価

閉会挨拶を行う損保総研・遠藤理事長閉会挨拶を行う損保総研・遠藤理事長

 タイ保険委員会のワスマディ副長官は「タイ損保業界はASEAN経済統合を前に、ソルベンシー・マージン、コーポレート・ガバナンス、経営管理の質、マーケット・コンダクトを向上させる必要があり、こうした中で今回のセミナーで日本の経験から学べることは、タイの損保業界が持続的成長をしていくために有益である」と述べ、セミナー開催への謝意が表されました。また、アノン会長をはじめタイ損保協会からも「今回取り上げたトピックはすべて有益である」との謝意が述べられるとともに、さらに日本から学ぶため、日本への調査団派遣を検討するとの意向も示されました。

現地マスコミの反応

 セミナー開催時には、記者会見を行いました。

 記者会見には、タイの保険業界紙だけでなく、経済紙、運輸業界紙等から多数の記者が訪れ、当初予定の20分を大幅に超え1時間半にわたり、タイ損保業界の発展のためのアドバイスをはじめ数多くの質問が寄せられました。

タイ損保業界との協力・信頼関係推進

 タイ損保協会には、セミナーの現地側共催者として、アノン協会長、ナパドゥール事務局長(1990年一般、1999年上級コース卒業生)、キディー専務理事(1984年度一般、1995年度上級コース卒業生)をはじめ、協会役職員の全面的な協力を得ました。

 今回のセミナーは、こうした協力を通して日・タイ両損保業界間の協力・信頼関係を強固なものとする機会となりました。