「東アジア保険の日」
(2014.10.17)

 一般社団法人日本損害保険協会(会長 櫻田 謙悟)では、情報・意見交換を通して、海外の損害保険市場との相互理解・交流を推進しておりますが、こうした観点から、1962年に東京で発足したアジア最大の国際保険会議である「東アジア保険会議」(East Asian Insurance Congress, 略称EAIC)にも、生命保険協会と連携をとり、積極的に参画しております。

 EAICの定めた「東アジア保険の日」(10月18日)を迎えるにあたり、櫻田協会長および鈴木久仁EAIC東京代表理事のメッセージを、国内外に向けて発信致します。

 また、本年、11月に開催されるEAIC大会の主催国である台湾損害保険協会のジャック・タイ会長から寄せられたメッセージもご紹介いたします。

 アジア全体の保険市場が健全な発展を遂げ、社会・経済の発展に貢献していくために、EAICの場で行われている活動について、皆様にご理解いただく一助となれば幸いです。

「東アジア保険の日」を迎えて

一般社団法人 日本損害保険協会 会長 櫻田 謙悟

 東アジア保険会議(East Asian Insurance Congress: EAIC)が定めた「東アジア保険の日」(10月18日)を迎えるにあたり、日本損害保険協会を代表してご挨拶を申し上げます。

 東アジア保険の日は、EAICが1962年10月18日に東京で発足したことを記念して、EAICのメンバーが各地域において保険の普及を図り、EAICの活動に対する理解を広げるべく取り組むことを目的として、2006年にブルネイで開催された第23回バンダルスリブガワン大会にて制定されました。東アジア保険の日は今年で8回目となりますが、この取り組みが各地域に定着してきていることを大変嬉しく感じています。

 EAICは1962年の第1回東京大会では海外からの参加者がわずか20数名程度という小さな規模から始まりましたが、近年では30カ国・1,200名以上の保険関係者が世界中から集まり、情報・意見交換を行うアジア最大の保険会議として発展してきました。 現在EAICへの加盟都市数も12都市までに増え、本年は11月2日から6日にかけて台北にて第27回大会が開催される予定です。

 日本損害保険協会では「損害保険業の健全な発展および信頼性の向上を図ることにより安心かつ安全な社会の形成に寄与すること」を目的として事業を行っており、そのうちの重要な活動の一つとして、東アジア地域の保険業に携わる方々を対象とした国際的保険技術支援プログラムを提供する日本国際保険学校(ISJ)を1972年より毎年開催しています。ISJは国連貿易開発会議(UNCTAD)の勧告とEAICからの開催要請を受けて国際的保険研修プログラムとして発足したものです。東アジア地域の保険業に携わる方々のお役に立ちたいという目的から発足したISJも40年以上の歴史を持ち、卒業生は1,800名に達しており、参加各国の保険関係者から高く評価されるまでに成長しました。今日の東アジア保険の日はEAICとISJの長い歴史と緊密な協力関係を再認識する日でもあります。

 当協会ではこの東アジア保険の日に保険の果たす役割・重要性やEAICの活動に対する理解を促進するため、今年度も次の取り組みを行っており、今後もその有意義な活動を会員会社を挙げて継続的に支援してまいる所存です。

(1)当協会建物内にてEAICの設立趣旨、歴史、活動を紹介するパネルの展示
(2)ホームページ、保険業界紙を通じた広報活動
(3)1,800名を超えるISJ卒業生のネットワークを活用したEAIC大会への参加呼びかけ

 アジア各国が経済発展を遂げる中、さまざまなリスクに備える損害保険は、国民生活・経済を支える重要なインフラとなっています。日本において未曾有の被害をもたらした2011年3月の東日本大震災においても、損害保険が被災された方々の生活再建や被災地域の経済の復旧にお役に立つことができました。

 近年、世界各地で大規模な自然災害が発生していますが、これらの災害は、いわゆる「ニュー・ノーマル」ではないかと危惧する声も上がっています。今後の損害保険業界には、保険商品の普及促進に加え、自然災害発生時の損害の軽減を目的とした様々なリスクコンサルティングサービスの提供などを通じ、災害へのレジリエンス(耐力)の強い社会作りへの貢献等新たな役割が求められます。

 今回の東アジア保険の日が、各国関係者、先人たちが東アジア地域の保険普及に貢献してきた偉業を振り返るとともに、今後直面する課題を再認識し、新たな社会的役割を果たす決意を共有する日となることを心から願っております。

第27回EAIC大会、第8回「東アジア保険の日」を迎えて

EAIC東京代表理事 鈴木 久仁

 2012年の第26回クアラルンプール大会で、私がEAIC東京代表理事に就任してから2年が経過しました。前回大会は、EAIC創立50周年となる記念すべき大会として「東アジアの保険会社の変貌-今こそ行動すべき時」を大会テーマに、各都市代表によるプレゼンテーションの他、「自然災害の影響と対策」などのテーマに沿って、基調講演と全体会議が行われました。

 第27回大会は、「岐路に立つ保険:変化への対応」とのメインテーマのもと、本年11月2日から6日まで台北において開催されます。本大会には、東アジア12地域のEAICメンバーだけでなく、世界中から千名以上の保険専門家が参加いたします。

 アジア各国において社会・経済が着実に発展を遂げる中で、保険の果たす役割・重要性は、これまでにも増して高まってきています。そのような中、アジアを含む世界各地における気候変動、高齢化問題、グローバル化の進展など、様々な変化に対する適切な対応が求められていますが、特に大規模自然災害の増加については、2015年に仙台で「第3回国連防災世界会議」が開催予定であり、国際的な枠組みの中で検討が進む中、保険事業からも積極的な関与が期待されています。

 こうした中で開催される今回のEAIC大会では、現在、岐路に立っている保険事業が、保険商品の提供を通じて、社会や経済の安定・発展に貢献する、という不変のミッションを前提としながらも、どのように変化に対応していくのかをメインテーマとして、課題の共有と議論が行われます。大会には専門家による興味深いプレゼンテーションも予定されており、東アジアからだけでなく世界中から集まる保険専門家の皆様と、より良い解決策を探るための有意義な機会となることを期待しております。

 私自身も東京代表として大会に参加し、日本の保険業界が、東日本大震災の経験を教訓とし、被災したお客様の不安を少しでも和らげ、迅速な保険金支払につなげることを目的とした「自然災害契約照会センター」を創設していること、あるいは、世界でも類を見ないスピードで進展している高齢化社会への対応などについて情報発信し、東アジア各国の保険事業が、より良い発展を遂げる一助になればと考えております。

 さて、10月18日は、EAICのメンバー地域がそれぞれ保険の普及を図り、またEAICの活動に対する理解を深めるべく取組を行うこととした「東アジア保険の日」です。東アジアの様々な地域が、こうした共通の取組を行うことは、各地域が協力して、アジア全体の保険業界の健全な発展を図り、地域の人々の生活の安定や社会の発展に寄与するために有益なことであると考えます。今後の益々 のご発展を祈念して、私のお祝いの言葉に代えさせて頂きます。

EAIC東アジア保険の日−日本の保険業界の皆様へ−(意訳)

台湾損害保険協会 会長 ジャック・タイ氏

 第27回東アジア保険会議(EAIC)のホスト役として、2014年11月2日から6日にかけて台北国際会議センター(TICC)にて開催される2年に一度の大会に、日本そして世界各国から保険の専門家および実務者の皆様をお招きさせていただけることを光栄で名誉あることだと感じています。

 今回の大会テーマは「岐路に立つ保険:変化への対応」です。2012年のクアラルンプール宣言に沿い、また今回のテーマを敷衍して、今回の大会では主要トピックスとして、自然災害リスク−特に曝されるリスクの再評価や将来に備えたリスクモデリング、健康管理コストの増大を伴う急速な高齢化社会における保険の将来、異なる市場環境下において二大活動である投資とアンダーライティングで何ができるか、そして保険におけるソーシャルメディア、−ソーシャルメディアは保険業界が顧客を引き付ける「Pull industry」となるための重要な役割を担ってくれるか、を取り上げることとしました。

 東アジア保険会議(EAIC)は損保のみならず生保のイベントでもあります。EAICを運営するにあたり、今年、運営委員会に当地の損保業界と生保業界から実務者を集めました。また本大会が実のある有益な会議となるよう世界中の生損保会社で活躍されている著名な首脳や専門家を、講演者、パネル議長およびパネリストとしてお招きしました。第27回大会が参加者にとって過去を知り、現在を評価し、未来に備えるための情報収集・交換・共有の場になることを願っております。

 また同時に大会へ参加される皆様全員が台湾の文化的魅力、美味しい地元の料理など台北の素晴らしさを是非とも満喫いただくことを願っています。

 2014年11月に台北で皆様をお迎えできるのを楽しみにしております。

EAIC役員(2012年-2014年)

PresidentMr. Vincent Kwo
President, the Life Insurance Association of Malaysia(クアラルンプール)
Vice PresidentMr. Jack Tai
Chairman, the Non-Life Insurance Association of the R.O.C(台北)
General Secretary平賀 学氏(国際保険振興会 常務理事)
Auditor大熊 孝(日本損害保険協会 国際部長)
Committee Member-Tokyo鈴木 久仁氏(あいおいニッセイ同和社長)

(他のメンバー地域のCommittee Memberは省略)