IAISのICS提案への意見書を提出
〜IAIGsに対する国際保険資本基準について意見を表明〜
(2015.2.17)

 日本損害保険協会(会長:櫻田 謙悟)は、保険監督者国際機構(International Association of Insurance Supervisors:IAIS)の国際的に活動する保険グループ(Internationally Active Insurance Groups:IAIGs)に対する「保険資本基準(Insurance Capital Standard:ICS)」に関するパブリックコメントへの意見書を2月16日(月)に提出しました。

 国際的な資本基準の策定を進めるIAISは、IAIGsの監督のための共通枠組み(Common Framework:ComFrame)の一環として、グローバルなリスクベースのICSの策定を進めており、2014年12月17日から2015年2月16日までICS提案に関するパブリックコメントを実施しました。

 今回のパブリックコメントはICS策定の第一段階と位置付けられており、評価、適格資本リソース、ICS所要資本の決定のための標準手法例および可能性のあるその他の手法を含む広範な内容の提案について、IAISメンバーやステークホルダーの意見を募集したものです。

 ICSは今後、更なるパブリックコメントやフィールドテスト等を通じた検討・調整を経て、2016年末までの確定が予定されています。ICSを含むComFrame全体は、2019年からの実施が予定されています。

 当協会はIAISでの国際資本基準策定の議論に積極的に参加しています。今回のパブリックコメントに際して当協会がIAISに提出した意見書の主な内容は次のとおりです。


  • ICSの基本原則として、?目的に照らし必要な場合を除き、IAIGs(G-SIIs含む※)以外および単体ベースの基準と整合的なものであること、?規制対応が単に規制要件充足にとどまるのでなく、適用される保険会社グループの財務内容の充実および健全なリスク管理を促進し、グループ経営の健全性向上をもたらすものであること、の2点を含めるべきである。
    ※システム上重要なグローバルな保険会社:Global Systemically Important Insurers
  • 比較可能性は、保険グループ間にわたって資本の健全性を評価し、競争上の公平性を確保するための必要条件である。しかしながら、ICSへの追加的な制度として、各国において計算・評価手法が異なる資本基準を設定することが許容されると、将来的に各国基準間の比較可能性が達成されないこととなる恐れが高いため、反対である。
  • 「異常危険準備金」は、一定のトリガー事象により取り崩せ、また、一定のトリガー事象がない場合にも監督の承認により取り崩せ、広範な損失吸収力があると考えられることから、ティア1資本に含めるべきである。
  • 地域や会社によってリスク特性が大きく異なることが想定されるリスク、特に自然災害リスクについては、より適切にリスクを評価するために、監督者による承認過程を通じて比較可能性が担保されることを前提に、部分内部モデルの使用を許容すべきである。


IAIS「IAIGsに対するICS」に係る損保協会意見(和英)(PDFファイル)