IAISのG-SIIs関連提案へ意見提出
〜選定基準、NTNIに関する市中協議に対応〜
(2016.1.25)

 日本損害保険協会(会長:鈴木 久仁)は、保険監督者国際機構(International Association of Insurance Supervisors:IAIS)の「システム上重要なグローバルな保険会社(Global Systemically Important Insurers:G-SIIs)選定基準の改定案」および「非伝統的保険・非保険(Non-traditional Non-insurance:NTNI)活動・商品に関する提案」の市中協議に対する意見書を1月22日(金)に提出しました。

 世界的な金融危機を受け、G20・金融安定理事会(FSB)はシステム上重要なグローバルな金融機関(Global Systemically Important Financial Institutions:G-SIFIs)を特定するとともに新たな規制を順次導入しており、保険セクターについてはIAISがG-SIIsの選定基準・適用規制の策定を担っています。

 現行の選定基準は2013年7月に公表され、選定基準は3年毎に見直されることになっていることから、2015年11月25日から2016年1月25日まで「G-SIIs選定基準の改定案」および選定等に係る重要な概念である「NTNI活動・商品に関する提案」の市中協議が実施されました。

 G-SIIs選定基準の改定案は、保険業界等の変化や発展、保険およびより広範囲な金融セクターのシステム上の重要性を測定する手法の発達等の反映を意図しており、G-SIIs評価プロセスにおける定量的・定性的要素を組み込んだ5つの段階の導入、一部の定量的な指標に対するスコア計算における絶対参照値の導入、一部の定量的な指標を考慮する段階の変更、再保険の補足的評価、G-SIIsリストからの削除に係る方針の提示等を含んでいます。

 NTNI活動・商品に関する提案は、NTNIの概念を明確化し、適用が一貫したものとなるよう、事業活動・商品をNTNIと分類するプロセスを示しています(特に非伝統的保険(NT)を注視)。プロセスは、保険者をより脆弱にし、実体経済に影響を及ぼしうるショックを波及させる保険契約の特性に焦点を定めています。保険者を重大な市場リスクまたは流動性リスクにさらす特性は、カウンターパーティー・エクスポージャーやプロシクリカルな資産流動化により、ショックを増幅しシステミックリスクを生み出しうるとされています。

 これまで日本に本拠を置く損保会社はG-SIIsに選定されていませんが、G-SIIsへの監督規制がIAISのその他の国際監督規制に及ぼす潜在的な影響等に鑑みて、当協会ではIAISでの関連議論に積極的に参加しています。今般、当協会がIAISに提出した意見の主な内容は次のとおりです。

    G-SIIs選定基準の改定案
  • 一部の定量的な指標に対する絶対参照値の導入に伴いウェイトが減少した場合、該当するカテゴリー等で相対的なウェイト調整を行うのではなく、各保険者によるシステミックリスク削減努力が適切に反映されるために絶対的な評価を行うべき。
  • 選定基準の透明性・客観性を高めるため、またシステミックリスクの管理を促すために、各保険者に対して選定プロセス内で議論された内容等の情報が具体的に開示されることが望ましい。

  • NTNI活動・商品に関する提案
  • 流動性リスクは各国で大きく事情が異なるため、リスクの評価において付随的な要因が適切に考慮されるべき。また、考慮される付随的な要因は、狭義と広義に分離せず、包括的に判断すべき。

保険監督者国際機構(IAIS)の「G-SIIs選定基準の改定案」に係る損保協会意見(和英)

保険監督者国際機構(IAIS)の「NTNI活動・商品に関する提案」に係る損保協会意見(和英)