IAISのICS1.0へのコメントを提出
〜IAIGsに対する国際資本基準について意見を表明〜
(2017.9.29)

 日本損害保険協会(会長:原 典之)は、保険監督者国際機構(IAIS)の「拡大フィールドテストのための国際資本基準(ICS)バージョン1.0」(ICS1.0)に対する意見を9月28日(木)に提出しました。

 国際的な資本基準の策定を進めるIAISは、国際的に活動する保険グループ(IAIGs)に対する監督のための共通枠組み(ComFrame)の一環として、グローバルなリスクベースのICSの開発を進めており、現時点におけるICSの最新の開発状況をまとめたICS1.0を2017年7月21日に公表しました。

 ICS1.0は、資産・負債の評価手法やリスクの測定手法などの主要な論点に関し、複数の選択肢が併存する内容となっています。ICS1.0は正式な市中協議ではないものの、IAISはフィードバック提供を歓迎しており、受領したフィードバックは、今後のICSの開発において考慮されることとしています。

 IAISでは、今後、2018年にICSバージョン2.0を含むComFrame全体の市中協議を行うこと、2019年にICSバージョン2.0を策定し、2020年からComFrameの一部として実施すること、それ以降も比較可能性の向上や各国規制の一層の収斂を目指し、開発を継続することを予定しています。

 当協会はIAISでのICS策定の議論に積極的に参加しています。今回当協会がIAISに提出したコメントの詳細は、別添資料をご参照ください。なお、今回の市中協議に対する総論的な意見を次のとおり記載しております。

  • ICS2.0が策定されたのち、各国における実際の規制導入にあたっては、各法域における現行規制との違いを踏まえた適切な移行措置が必要である。
  • 公平性や比較可能性においてICSの信頼性が高まったという意見がIAIS、保険会社、市場関係者等において大勢を占めるに至るまでは、モニタリング指標のようなソフトな基準として適用を開始し、監督当局と保険会社の間の密なコミュニケーションを通じて洗練させていくべき。
  • 複数指標が併存している状況で開示することで、市場に混乱をもたらす可能性等が懸念される。ICS比率の開示については、十分かつ慎重な検討が望まれ、数値の開示が必要とされる場合には、保険会社名、個社の数値は非公表とし、ICS比率の中央値を開示する程度に留めるべき。
  • ICS2.0の標準手法において、自然災害リスクに各社の内部モデルを使用することを支持する。他のリスクについては、ICS 2.0の初期段階においては標準手法によることとし、内部モデルについては、比較可能性が担保されることが見通せるようになった時点で導入すべき。

拡大フィールドテストのためのICS バージョン1.0 に対する損保協会意見(和英)(PDFファイル)