IAISのICP8市中協議への意見を提出
〜「リスク管理および内部統制」等に関する基準について意見表明〜
(2018.1.16)

 日本損害保険協会(会長:原 典之)は、保険監督者国際機構(IAIS)の「保険基本原則(ICP)8(リスク管理および内部統制)」の市中協議に対する意見書を1月12日(金)に提出しました。

 ICPは、保険分野の健全な発展を促し、保険契約者を適切に保護するために必要となる保険監督上の基本的な原則を定めた監督文書です。IAISメンバー国・地域は、ICPに則った監督制度を実施することを推奨されています。また、世界銀行・IMFの金融セクター評価プログラム(FSAP)では、このICPを基準として、評価対象国の保険監督制度が国際水準を満たしているかを評価しています。

 IAISは、現在ICPの包括的な見直しを進めており、今回は「リスク管理および内部統制」に関する基準であるICP8の改定案が2017年11月8日から2018年1月15日まで市中協議に付されました(ICP全体の改定完了は2019年予定)。また、国際的に活動する保険グループ(IAIGs)の監督に適用される要件であるコムフレームの策定も2010年7月以来進められており、これまでに複数回の市中協議が実施されております。

 従来ICPとコムフレームは別文書で策定が進められておりましたが、課題テーマ別に基準策定・改正を進めるとのIAISの方針変更に伴い、昨年3月の市中協議から、ICP文書にコムフレーム文書を統合することとなり、これによりICPの中にIAIGsのみに適用するコムフレーム要件が盛り込まれることとなっています。

 今回のICP8の改定案では、ICP16「ソルベンシー目的の統合リスクマネジメント」との内容の重複の整理と整合性確保を目的に、リスク管理システムの一般的要素(システムの文書化、リスク選好の定義化を含むリスク管理戦略・方針、保険者のリスクプロファイル変更時の対応)に関するICP16規定内容のICP8への移動のほか、コムフレーム要件に関して、IAIGs内のリスク管理の相違の文書化、IAIGs内の保険数理機能の概観に関する内容の追加等が提示されております。

 当協会はIAISでの国際保険監督基準策定の議論に積極的に参加しています。今回の市中協議に対し、当協会からは以下を含む意見を表明しました。詳細は下記リンク先をご参照ください。

  • 保険会社の統制機能には、集権的もしくは分権的なものが存在するが、リスク管理システム、内部統制システム、保険数理機能等について、集権的な統制機能を前提に記載されており、より分権的な統制機能も認められるよう、修正すべきである。
  • リスク管理機能に関して、規模・事業特性、管轄区域等を踏まえた調整が可能となるよう、修正すべきである。

IAISのICP8市中協議文書への損保協会意見(和英)(PDFファイル)