平成24年度損保決算概況について
【No.13-002】
(2013.6.25)

 一般社団法人 日本損害保険協会(会長:柄澤 康喜)では、当協会加盟会社(26社)の平成24年度決算概況を次のとおり取りまとめました。

平成24年度決算のポイント

○ 正味収入保険料は、自動車保険・自賠責保険を中心に増収
○ 保険引受利益は、自然災害に対する支払負担などにより3期連続で赤字

平成24年度決算主要データ・ハイライト

○ 正味収入保険料 7兆3,718億円 ≪対前年度比   2,557億円(  3.6%)
○ 正味支払保険金 4兆7,749億円 ≪対前年度比 △7,309億円(△13.3%)
 
○ 保険引受利益(損失) △549億円 ≪対前年度比 2,842億円(―)
○ 利息及び配当金収入 4,649億円 ≪対前年度比 △124億円(△2.6%)
○ 経常利益 3,778億円 ≪対前年度比 2,976億円(371.5%)
○ 当期純利益 1,671億円 ≪対前年度比 4,292億円(―)
 
○ 損害率 70.4% ≪前年度 83.4% 13.0ポイントダウン≫
○ 事業費率 33.0% ≪前年度 33.8%  0.8ポイントダウン≫
 
○ 総資産 28兆4,598億円 ≪対前年度比 4,639億円( 1.7%)
○ 純資産 5兆3,207億円 ≪対前年度比 9,937億円(23.0%)


平成24年度 損害保険会社決算概況

1.24年度決算の特徴点

  • 24年度は、主力の自動車保険の保険金支払いが高止まりしているなかで、国内の自然災害による保険金支払いもあったことから、保険引受利益(損失)が3期連続で赤字となりました。
  • 資産運用は、利息及び配当金収入が減収となったものの、有価証券売却損などの資産運用費用の減少により、資産運用粗利益は増益となりました。
  • 保険引受利益(損失)の赤字の大幅な縮小や資産運用粗利益の増益により、経常利益は増益しました。
  • 当期純利益は、特別損失負担があったものの、23年度に行われた法人税率引下げによる繰延税金資産の取崩し負担がなくなったことから、大幅な増益となりました。

2.保険引受の概況

(1)正味収入保険料
 正味収入保険料は、料率改定や新車販売増加による自動車・自賠責保険の増収、復興需要による火災保険の増収もあり、全種目合計で23年度比3.6%(2,557億円)増収し、7兆3,718億円となりました。
 *正味収入保険料=元受正味保険料+受再正味保険料−出再正味保険料


(2)正味支払保険金

  • 正味支払保険金は、過去最高を記録した23年度に比べ、東日本大震災による家計地震保険金の支払い負担がなくなったことから、全種目合計で△13.3%(△7,309億円)と大幅に減少しました。
     しかしながら、自動車保険金の支払い水準が高止まりしていることや、爆弾低気圧や台風の発生などによる国内自然災害の保険金支払いが多かったことから、依然として高い水準になっています。
    *正味支払保険金=元受正味保険金+受再正味保険金−回収再保険金

  • 損害率は、正味支払保険金の減少や正味収入保険料の増収により、23年度に比べて△13.0ポイントダウンの70.4%となりました。

(3)保険引受に係る営業費及び一般管理費

  • 保険引受に係る営業費及び一般管理費は、物件費および人件費ともに減少したため、23年度比△1.4%減の1兆1,466億円となりました。
  • 諸手数料及び集金費は、保険料の増収もあり増加しましたが、正味収入保険料の増収により事業費率は△0.8ポイントダウンの33.0%となりました。

(4)保険引受利益(損失)
 保険引受利益(損失)は△549億円と、23年度に比べて大幅に縮小したものの、3期連続の赤字になりました。主な要因は次のとおりです。

  • 主力の自動車保険の損益が保険料の増収等により改善してきているものの、依然厳しい状況であること。
  • 23年度はタイ大洪水や国内の台風の頻発など記録的な保険金支払いであったが、24年度も爆弾低気圧など国内自然災害の保険金支払いは引き続き高水準であったこと。
    *保険引受利益=保険引受収益−保険引受費用−保険引受に係る営業費及び一般管理費±その他収支

     

自然災害に係る正味発生保険金

 注:24年度に発生した自然災害に係る全種目(地震保険を除く)の発生額

3.資産運用の概況

 利息及び配当金収入が減収したものの、資産運用収益は23年度並みとなりました。
 一方、株式市況の回復により有価証券売却損や有価証券評価損が減ったこともあり、資産運用費用は減少しました。
 この結果、資産運用粗利益は23年度比22.1%増益の5,094億円となりました。
 *資産運用粗利益=資産運用収益−資産運用費用

4.当期純利益

  • 保険引受利益(損失)の赤字幅の大幅な縮小や資産運用粗利益の増益により、経常利益は23年度比371.5%増益の3,778億円となりました。
  • 経常利益に特別損益や法人税等合計を加減算した当期純利益は、23年度に行われた法人税率の引下げによる繰延税金資産の取崩しの決算負担がなくなったことなどから大幅に増益し、1,671億円の黒字に転換しました。

5.総資産

 総資産は、国内株式市況の回復や円安により株式や外国証券の保有時価が増加したことから、23年度末比1.7%増加の28兆4,598億円となりました。

6.ソルベンシ−・マ−ジン比率

 ソルベンシー・マージン比率は、協会加盟会社全社とも法律で求める水準を超えており、経営の健全性について問題ない水準となっています。