平成25年度損保決算概況について
【No.14-002】
(2014.6.25)

 一般社団法人 日本損害保険協会(会長:二宮 雅也)では、加盟27社の平成25年度決算概況を次のとおり取りまとめました。

平成25年度決算のポイント

○ 正味収入保険料は自動車保険・自賠責保険や火災保険等の伸びもあり5%を超える増収
○ 保険引受利益は雪害の支払負担等により4期連続の赤字
○ 経常利益は株価上昇で資産運用費用が大幅に減少したこともあり増益

平成25年度決算主要データ・ハイライト

○ 正味収入保険料7兆7,713億円 ≪対前年度比   3,995億円(  5.4%)
○ 正味支払保険金4兆5,603億円 ≪対前年度比 △2,146億円(△4.5%)
 
○ 保険引受利益(損失)△1,344億円 ≪対前年度比 △795億円( ― ) 減
○ 利息及び配当金収入4,924億円 ≪対前年度比   275億円( 5.9%)
○ 経常利益4,146億円 ≪対前年度比   368億円( 9.8%)
○ 当期純利益2,143億円 ≪対前年度比   472億円(28.2%)
 
○ 損害率64.1% ≪前年度 70.4% 6.3ポイントダウン≫
○ 事業費率32.3% ≪前年度 33.0% 0.7ポイントダウン≫
 
○ 総資産28兆9,298億円 ≪対前年度比 4,700億円(1.7%)
○ 純資産5兆8,137億円 ≪対前年度比 4,930億円(9.3%)


平成25年度 損害保険会社決算概況

1.25年度決算の特徴点

  • 正味収入保険料は、自動車保険や自賠責保険の増収により24年度に引続き増収となりました。
  • 正味支払保険金も自動車保険などの影響により減少しました。損害率・事業費率はともに低下し、コンバインド・レシオは6期ぶりに100%を下回ったものの、本年2月に発生した雪害による保険金支払いに備えるための支払備金繰入れ負担もあり、保険引受利益は4期連続の赤字となりました。
  • 資産運用は、株価上昇により資産運用費用が大幅に減少したことから増益となりました。
  • 経常利益は24年度に比べ9.8%増益、当期純利益は24年度に比べ28.2%増益となりました。

2.保険引受の概況

(1)正味収入保険料
 正味収入保険料は、料率改定や件数増加による自動車・自賠責保険の増収や、住宅着工件数の増加に伴う家計分野を中心とした火災保険の増収もあり、全種目合計で24年度比5.4%(3,995億円)増収し7兆7,713億円となりました。
 *正味収入保険料=元受正味保険料+受再正味保険料−出再正味保険料


(2)正味支払保険金
 正味支払保険金は、自動車保険の事故件数が減少したことなどから、全種目合計で24年度比△4.5%(△2,146億円)減少しましたが、2月の雪害については、年度末までに保険金支払いに至らず、多額の支払備金の繰入れを行っています。その結果、自然災害の正味発生保険金は24年度に比べて9割増加の3,486億円となりました。
 *正味支払保険金=元受正味保険金+受再正味保険金−回収再保険金
 損害率は、正味支払保険金の減少と正味収入保険料の増収により、24年度に比べて△6.3ポイントダウンの64.1%となりました。


自然災害に係る正味発生保険金

 (注)25年度に発生した自然災害に係る全種目(地震保険を除く)の発生額


(3)保険引受に係る営業費及び一般管理費
 保険引受に係る営業費及び一般管理費は、24年度比1.9%増の1兆1,684億円となりました。
 事業費率は、正味収入保険料の増収により△0.7ポイントダウンの32.3%となりました。
 損害率と事業費率を合計したコンバインド・レシオは96.4%となり、6期ぶりに100%を下回りました。


(4)保険引受利益(損失)
 正味収入保険料の増収や正味支払保険金の減少により収支は改善したものの、増収に伴い責任準備金繰入れや募集費用が増加し、さらに2月の雪害による支払備金繰入れの負担がかさみました。また、24年度決算では過年度に発生した自然災害の保険金支払いに伴う異常危険準備金取崩益による増益効果がありましたが、25年度にはなかったこともあり、保険引受利益(損失)は△1,344億円と4期連続の赤字で、赤字幅は24年度に比べ795億円拡大しました。
 *保険引受利益=保険引受収益−保険引受費用−保険引受に係る営業費及び一般管理費±その他収支

3.資産運用の概況

 資産運用収益は、国内株式の配当金の増加などによる利息及び配当金収入の増収により、24年度比2.9%増益しました。
 一方、資産運用費用は、国内株式市況の回復による有価証券売却損や有価証券評価損の大幅な減少により、24年度比△42.9%減と、現在の形で資産運用収益・費用の計上を開始した平成8年度以降最低の885億円となりました。
 この結果、資産運用粗利益は24年度比16.8%増益の5,951億円と、平成8年度以降の最高益となりました。
 *資産運用粗利益=資産運用収益−資産運用費用

4.当期純利益

 経常利益は、保険引受損失が拡大したものの資産運用費用の減少により、24年度比9.8%増益の4,146億円となりました。
 経常利益に特別損益や法人税等合計を加減算した当期純利益は、24年度の1,671億円から28.2%増益して2,143億円となりました。

5.総資産

 総資産は、円安による外国証券の評価増や株式相場の上昇等により有価証券が増加したことなどから、24年度末比4,700億円増加の28兆9,298億円となりました。

6.ソルベンシ−・マ−ジン比率

 ソルベンシー・マージン比率は、協会加盟会社全社とも法律で求める水準を超えており、経営の健全性について問題ない水準となっています。