平成28年度損保決算概況について
【No.17-001】
(2017.6.27)

 一般社団法人 日本損害保険協会(会長:北沢 利文)では、加盟26社の平成28年度決算概況を次のとおり取りまとめました。

平成28年度決算のポイント

  • ○ 正味収入保険料は、火災保険の減収等により1.4%減収
  • ○ 正味支払保険金は、熊本地震に係る地震保険の支払い等により4.3%増加
  • ○ 当期純利益は、地震以外の自然災害の減少や責任準備金繰入負担の軽減等により8.0%増益

平成28年度決算主要データ・ハイライト

○ 正味収入保険料8兆2,439億円 ≪対前年度比 △1,158億円(△1.4%)
○ 正味支払保険金4兆7,675億円 ≪対前年度比  1,987億円(4.3%)
 
○ 保険引受利益3,402億円 ≪対前年度比  2,255億円( 196.5%)
○ 利息及び配当金収入5,127億円 ≪対前年度比 △1,041億円(△16.9%)
○ 経常利益8,431億円 ≪対前年度比   484億円(6.1%)
○ 当期純利益6,155億円 ≪対前年度比   455億円(8.0%)
 
○ 損害率63.4% ≪前年度 59.9% 3.5 ポイントアップ≫
○ 事業費率32.1% ≪前年度 32.1% 増減なし≫
 
○ 総資産31兆5,579億円 ≪対前年度比  7,079億円(2.3%)
○ 純資産7兆3,843億円 ≪対前年度比  5,683億円(8.3%)

損害保険会社の平成28年度決算概況(PDFファイル)

平成28年度 損害保険会社決算概況

1. 保険引受の概況

(1)正味収入保険料

 正味収入保険料は、自動車保険が堅調に増収しましたが、27年10月に行われた火災保険の商品改定による保険料単価の低下や、その商品改定前の増収の反動減などにより、全種目合計では27年度比1.4%減収の8兆2,439億円となりました。
 *正味収入保険料=元受正味保険料+受再正味保険料−出再正味保険料


(2)正味支払保険金、損害率

 正味支払保険金は、28年4月に発生した熊本地震に係る地震保険の支払いなどにより、全種目合計で27年度比4.3%増加し4兆7,675億円となりました。
 *正味支払保険金=元受正味保険金+受再正味保険金−回収再保険金
 損害率は、地震保険の支払いが増加したことなどから、27年度比3.5ポイントアップの63.4%となりました。

 なお、28年度中に発生した地震保険以外の自然災害による正味発生保険金は1,754億円で、27年度に比べおよそ3割減少しました。

国内自然災害に係る正味発生保険金

 

28年度(注)

27年度(注)

正味発生保険金

正味発生保険金

 

正味支払保険金

未払保険金

国内自然災害

1,754億円

1,320億円

434億円

2,485億円

 (注)各年度に発生した国内自然災害による全種目合計の発生金額。

(3)保険引受利益

 熊本地震に係る保険金支払いの増加には、責任準備金の戻入れが充てられるため、原則として損益に影響しない仕組みとなっています。
 このほか28年度は、正味収入保険料の減収に伴い責任準備金繰入額が減少したことや、台風などの自然災害に係る保険金支払いが少なかったことから、保険引受利益は27年度比2,255億円増益の3,402億円となりました。
 *保険引受利益=保険引受収益−保険引受費用−保険引受に係る営業費及び一般管理費±その他収支

(4)事業費率、コンバインド・レシオ

 事業費率は、27年度比増減なしの32.1%となり、損害率と事業費率を合計したコンバインド・レシオは、27年度比3.5ポイントアップの95.5%となりました。

2. 資産および資産運用の概況

 28年度末の総資産は、株式や外国証券など有価証券の増加等により、27年度末比2.3%増加の31兆5,579億円となりました。
 また、純資産はその他有価証券評価差額金等の増加により、27年度末比8.3%増加し7兆3,843億円となりました。
 資産運用収益は、中核となる利息及び配当金収入の減少等により27年度比1,750億円減少し、資産運用費用は、株式等の有価証券評価損の減少等により27年度比196億円減少しました。
 資産運用収益から資産運用費用を差し引いた資産運用粗利益は、27年度比1,554億円減益の5,669億円となりました。
 *資産運用粗利益=資産運用収益−資産運用費用

3. 経常利益、当期純利益

 保険引受利益の増益により、経常利益は27年度比6.1%増益の8,431億円となり、当期純利益は27年度比8.0%増益して過去最高益の6,155億円となりました。

4. ソルベンシー・マージン比率

 ソルベンシー・マージン比率は、協会加盟会社全社とも法律で求める水準を超えており、経営の健全性について問題ない水準となっています。