イモビライザの標準装備について
当会は2009年9月18日付で国土交通省に対し、国内向け自動車へのイモビライザの標準装備の法的な整備について、掲記要望書を提出しました。要望書の概要は次の通りです。
背景
- 自動車盗難の発生状況は、警察庁調べで2003年の64,223件をピークにその後は減少を続け、2008年には27,515件にまで減少しました。しかし、2008年に盗難された7割以上が「キーを抜いた」にもかかわらず盗難被害に遭っていること、検挙された事例を見ても一定の窃盗技術を有する組織的な窃盗団による犯行であることからも、単に自動車ユーザーに盗難対策意識を高める啓発活動だけでは対処し難く、社会制度的対策が必要な状況にあります。
- 多くの先進国では、盗難対策としてイモビライザの装着が制度的に義務付けられており、標準装備となっている。このことからも自動車盗難対策の最も有効な対策は、イモビライザの装着であることは明らかです。
- 組織的な窃盗団の多くは、反社会的勢力が関与し、盗んだ車を海外へ転売することで活動資金を獲得しており、2007年6月19日の犯罪対策閣僚会議幹事会での申し合せでも、反社会的勢力を社会から排除するためにも、資金源を断つことが、治安対策上、極めて重要な課題であると謳っています。更に盗難車が銀行強盗、殺人などの二次犯罪、或いはひき逃げ事故のなどの重大事故を発生させるケースもあり、言わば自動車盗難は自動車ユーザーだけの問題ではなく、社会全体の問題となっています。
要望内容
- 今後我が国で生産されるすべての自動車に対し、イモビライザを標準装備すべく道路運送車両法等の改正を要望しました。
参考
- EU諸国、オーストラリア、中東湾岸諸国などでは、既に法律をもってイモビライザが標準装備とされ、自動車盗難防止に成果をもたらしています。
なお、アメリカでは、部品取りの盗難防止のためのVINナンバーが法制化されており、各国では、自動車盗難防止のための施策の法制化が行われています。
- イモビライザは、数年前までは高級車やRV車など盗難被害の多い車のための盗難防止装置であったが、今ではすべての車を対象となりつつあります。
2008年10月の日本自動車工業会の調べでは、国内向けに生産された180車種のうち、149車種にイモビライザが装着可能となっており、日本でも標準装備への環境が醸成されてきたものと考えられます。 - 国内では、自動車のイモビライザの装着は、多くの場合、購入者の選択に委ねられています。他方、イモビライザの標準装備が定められた輸出相手国向けの自動車には、イモビライザを装備して生産しており、メーカーとしてはイモビライザ有無の二仕様の生産を行っています。
以上