九州支部の活動

宮崎県自転車活用推進計画 (素案)に意見表明
(2019.8.5)

自転車加害事故に備えた賠償責任保険の加入義務化を宮崎県に要望

 一般社団法人日本損害保険協会九州支部宮崎損保会(会長:梅田 文也・あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 宮崎支店長)では、宮崎県が7月4日(木)〜8月2日(金)の間に実施した「宮崎県自転車活用推進計画 (素案)」に関するパブリック・コメント(意見募集)に対し、梅田 宮崎損保会会長名 で意見表明を行いました。

 今回、宮崎県は、環境に優しく経済的にも優れ、かつ、健康にも良い「自転車」の利用拡大に向け、国において2017年5月に「自転車活用推進法」が施行され、さらに、2018年6月には国における「自転車活用推進計画」が策定されたことを踏まえ、「宮崎県自転車活用推進計画」(2028年度までの10か年)を策定するため、パブコメに付したものです。

■宮崎県自転車活用推進計画 (案)の概要

1.策定趣旨:
自転車の活用を総合的かつ計画的に推進することを目的として、本県の現状と課題を踏まえ、地域特性や地域資源を生かした目標と施策の方向性を示すもの
2.計画の位置付け:
自転車活用推進法10条に基づいて定めるものであり、国の自転車活用推進計画を勘案しつつ、宮崎県総合計画等と整合を図った宮崎県の自転車活用を推進する施策に関する最上位計画として位置づける
3.計画の目標・施策:
  •  目標1 サイクルツーリズムの推進による観光振興と地域活性化
  •      施策1 地域の魅力を生かしたサイクルツーリズムの推進
  •      施策2 スポーツキャンプ・合宿の誘致
  •   【指標】モデルルートにおける自転車通行空間の整備を推進(0km→120km)(2018年→2028年)
  •  目標2 自転車を利用しやすい都市環境の形成
  •      施策3 自転車通行空間の計画的な整備推進
  •      施策4 路外駐車場の整備及び違法駐車取締りの推進による自転車通行空間の確保
  •      施策5 まちづくりと連携した総合的な取組の実施
  •   【指標】自転車活用推進計画を策定した市町村数(0市町村→26市町村)(2018年→2028年)
  •  目標3 自転車を利用しやすい都市環境の形成
  •      施策6 交通安全意識の向上に資する広報啓発活動や指導・取締りの重点的な実施
  •      施策7 学校における交通安全教室の開催等の推進
  •      施策8 高い安全性を備えた自転車の普及促進
  •      施策9 災害時における自転車の活用の検討
  •   【指標】人身事故件数のうち、自転車関連事故の割合(10.5%→5%)(2018年→2028年)
  •  目標4 自転車を活用したスポーツ活動と健康づくりの推進
  •      施策10 自転車を利用した健康づくりに関する広報啓発の推進
  •      施策11 サイクルスポーツの推進
  •      施策12 自転車通勤の促進
  •   【指標】週に1回以上運動している人の割合を増やす(抜粋)
  •       20〜64歳 男性 50.4%(2016年)→66%(2023年)
  •       同     女性 48.6%(2016年)→61%(2023年)
  •  これに対し、宮崎損保会では、当協会として、地域における安全・安心を推進する観点から、長らく学校教育活動の中で中学生・高校生を対象に交通安全講話等を通じて交通事故防止活動に取り組んできた点、あるいは、自転車シミュレータや高規格救急車等の機材を寄贈し、直接的に地域の安全・安心に貢献する活動を行っている点を踏まえ、以下2点の意見表明を行っています。

    ≪意見内容≫

    ■自転車利用者の安全意識醸成の必要性

     自転車乗車中の死亡者の多くが自転車利用者自身の法令違反を要因とした事故となっている現状を踏まえ、「(17)交通安全意識向上を図る広報啓発」および「(19)高齢者向けの交通安全教室の実施」について、当協会としても自転車利用者の交通安全意識を向上させるため、取組み強化の必要性を感じております。

     当協会では、「自転車シュミレータ」を自転車安全利用の実践的な教材として、(一財)宮崎県交通安全協会をはじめ全国の交通安全協会に寄贈するなど啓発に役立てていただいております。宮崎県では、交通安全教育車「セーフティフェニックス号」に自転車シミュレータを搭載し、高齢者向けの交通安全教室等で活用されているとのことであり、同啓発機材の活用拡大は有効な交通安全意識向上の手段と考えます。

     また、当協会では、学校現場で活用いただける自転車事故の防止に向けた啓発冊子の作成等も行っており、これらをぜひ交通安全意識向上における活動の中で役立てていただきたい。

    ■保険などの加入を促進させる取組方針

     近年の自転車事故事例では1億円近い高額賠償請求事案が発生していることから、万一の場合の備えとして自転車損害賠償保険への加入促進は不可欠だと考えています。素案に記載いただいているように、条例等による自転車損害賠償保険への加入等の促進の検討をお願いいたします。

     条例等の策定にあたっては、全国の自治体で自転車保険の加入を条例で義務化する地域が増えていることからも、保険加入義務を明記する等、一定以上の強制力を発揮する方針設定が必要と感じております。九州内では既に鹿児島県が「加入義務」、福岡県・熊本県が「加入努力義務」を条例化しております。促進・啓発に留まらず、自転車損害賠償保険制度の設立および加入義務化の検討をお願いいたします。

     なお、当協会としては、学校教育現場等での自転車利用に関するルールの周知、自転車加害事故に伴う損害賠償責任に関する知識の啓発あるいは自転車事故に備えた損害賠償責任保険の加入の必要性の啓発等、自転車安全教育の推進に関して、従前より取り組んできておりますが、他の啓発手法の検討を含め、引き続き行政・関係各機関と連携しつつ行なっていく所存です。

     宮崎損保会では、今後も行政や関係機関と協力し、交通事故防止に資する取り組みを継続して推進していきます。