損害保険教育の必要性

自然災害や交通事故などの身の回りのリスクに対し、万一の際の経済的な備えとして、損害保険は少額の保険料で必要な備えを確保することができる手段の1つです。この備えを怠ると万一の際に大きな損失を被るおそれがあるため、資産形成をするうえでも、損害保険について学ぶことは非常に重要です。

損害保険教育の必要性について

金融リテラシーと損害保険

現代社会では、金融との関わりを持つことは避けられません。国民一人ひとりが、より自立的で安心かつ豊かな生活を実現するため「生活スキル」として金融リテラシーを身に付ける必要があります。
2012年11月に設置された金融経済教育研究会では、金融リテラシーとして最低限身に付けるべき資質の中に以下の事項が定義されています。
①自分にとって保険でカバーすべき事象(死亡・疾病・火災等)が何かの理解
②カバーすべき事象発現時の経済的保障の必要額の理解
損害保険について学ぶことでこれらの資質を身につけることができます。

【コラム】成年年齢の引き下げ

2022年4月から、民法改正により成年年齢が20歳から18歳に引下げられました。これにより、18歳から、保護者の同意なしに、一人で有効な契約をすることができるようになりました。
様々な場面で起こり得るリスクから自分を守るためにも、損害保険に関する正しい知識を学ぶ必要があります。

学校教育における保険の位置づけ

2022年から実施される学習指導要領では、成年年齢の引き下げなどを受け、高校の家庭科および公民科の授業で保険について学ぶことが明記されています。

家庭科の授業では
生涯を見通した経済計画を立てるには、教育資金、住宅取得、老後の備えの他にも、事故や病気、失業などリスクへの対応が必要であることを取り上げ、預貯金、民間保険、株式等の基本的な金融商品の特徴や資産形成の視点についても学ぶこととされています。

公民科の授業では
高校1、2年生を対象とし、2022年に「公共」の授業が新設されました。生活上直面する様々なリスクに対しては、貯蓄や民間保険などにも触れ、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるようにするにはどうすればよいか考え、表現できるようにすることとされています。

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