人が創る日本の防災 みんなのメッセージコーナー

2018年3月15日
さらなる防災意識の向上に向けて
内閣府政策統括官(防災担当)付参事官
(普及啓発・連携担当) 佐谷 説子 様

この度は、「そんぽ防災web」の開設おめでとうございます。
 
先日、東日本大震災から七年が過ぎましたが、一昨年の熊本地震や昨年の九州北部豪雨など、近年も日本各地で自然災害が頻発する中、国民一人ひとりや地域社会における「自助・共助」による防災の取組がますます重要になってきています。

こうした中、貴協会で行われている「ぼうさい探検隊」などの防災教育は、地域防災力向上につながる大切な取り組みであると考えております。また、保険は被災者の皆様が被った被害から回復し、生活再建に向けた一歩を踏み出すために大切な備えであり、防災における損害保険業界の役割はますます高まっています。

今回開設された「そんぽ防災web」には、過去の風水害の支払保険金データベースや、各層に向けた防災に役立つ情報など様々なコンテンツが掲載されています。これらによって、多くの方々が、来たるべき自然災害に対する備えを充実させ、実際に災害が発生した場合には速やかに身の安全を守る行動ができるよう、さらなる防災意識の向上につながることを期待しています。

2018年3月15日
生活減災に向けた情報の提供を
減災・復興支援機構 理事長 木村 拓郎 様

災害が発生すると建物などの被害に注目が集まりがちですが、一方で、そのことによる「生活被災」にもしっかり目を向ける必要があります。特に高齢者はひとたび被災すると体力や経済力から生活再建が難しくなっています。今後は急増する高齢者の生命や生活を守る減災対策をこれまで以上に強化すべきです。

防災対策の強化に向けては減災に関係する知識の普及が必要になります。その減災情報ですが、現在は、以前に比べて種類や量が膨大になり、かなり分かりにくくなっています。気象や避難についての情報などがなぜ変わったのか、その背景などはほとんど周知されていません。また、豪雨などについても現在の科学で解明できている限界などを広報すべきで、そこで初めていま使われている良質の情報も活きてくるでしょう。

今回スタートする「そんぽ防災Web」では、各種の情報を幅広く扱い、いままでの流れも含め、専門的なことを分かりやすく解説していただけることを期待しています。

2018年3月15日
火山災害の被害とは
ネットワーク三宅島 代表 宮下 加奈 様

毎年のように発生している地震や水害による被害は良く知られていますが、火山災害についてはその実像がほとんど知られていないように思われます。ひとたび山が噴火すると、噴石や降灰、火砕流、火山泥流などによって多くの被害がもたらされ、麓の住民は生活のすべてを奪われることになります。

山は最初の噴火の後、何度も噴火を繰り返し、数年単位で人々の生活を脅かします。三宅島(東京都)や口永良部島(鹿児島県)のように住み慣れた土地を離れての長期広域避難となれば、生活の場だけではなく、生活の糧をも失います。雲仙普賢岳(長崎県)では災害発生から復興までに約10年、その間の生活の維持と生活再建に膨大な時間と費用がかかりました。噴火災害では、目に見えない生活被害という課題が大きいのです。

今回スタートする「そんぽWeb」の火山のページでは、麓で暮らす人々、登山や観光で火山の周辺を訪れる人など多くの皆さまに有益な情報の提供がされることを期待しています。

2018年3月15日
防災の学習にうってつけのデータベースに期待
関西大学社会安全学部 教授 永松 伸吾 様

このたびは防災Webページの開設おめでとうございます。

損保協会様はこれまでも防災教育の開発普及に関わってこられましたが、このたび開設された防災Webページは、損保協会が持つ防災関係の豊富なリソースが一つに集約され、一般市民だけでなく行政職員にとっても貴重な情報が得られるものとなっています。

とりわけ、今回のページでは、日本で発生した水害のデータベースを備えています。我が国において災害の本格的なデータベースは少なく、例外として国土交通省の水害統計があります。しかしながら、水害統計は一般の方や生徒さんが利用するにはやや敷居が高いものです。これに対して、防災Webは簡潔な操作で使えること、雨量のデータとリンクしていること、損保協会様だけあって保険金のデータが付与されているなどの特徴があります。地域の防災履歴を調べたり、全国の水害の傾向を把握したりなど、防災の学習にうってつけのデータベースではないでしょうか。

更新:2018.03.15(業務企画部 啓発・教育・防災グループ)

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