防災リーダー育成講座
2017年度地域防災力向上取組みin東京

●日時:2017年9月(全4回)
●会場:損保会館 会議室
●対象:大学生、市民
●開催趣旨:自然災害発生時はもちろん、平時でも地元でまち歩きや避難訓練等を実践・活動してもらえる防災リーダーになる若者を育てるオリジナルの講座を、東京都、東京消防庁、千代田区と連携し、実施した。

報告書

報告書(PDF)(1.36MB)

第1回

災害情報の理解

●日時:2017年9月8日(金)18:20~20:15
●会場:損保会館 502会議室
●出演者:44名
●講師:酒井 千佳氏(NHK「おはよう日本」気象予報士)
●概要:
1. 災害情報を理解することの重要性
2. 気象庁は色々な気象に関する情報を発表
3. 避難情報は内閣府策定の「避難勧告等に関するガイドライン」を踏まえ発表
4. 自然災害から身を守るための「3つのK(考える、気づく、行動する)」

酒井 千佳氏の講演

最後に、酒井氏から次のまとめがあった。
・災害情報は日々改善されているが、受け止めた情報を自分自身のこととして考え、気づき、さらに行動にすることが、災害から身を守るために重要である。
・周囲と情報を共有して行動に移す勇気をもっていただきたい。

第2回

災害図上訓練(DIG)

●日時:2017年9月15日(金)18:20~20:50
●会場:損保会館 502・503会議室
●参加者数:58名
●講師:小村 隆史氏(常葉大学社会環境学部 准教授)
●概要:
1. 首都圏直下型地震(活断層型地震)の被災状況の握と対応方針等
2. グループディスカッションと意見交換等
3. 阪神・淡路大震災による被災状況を撮影したビデオ等の映像に基づく説明
4. 防災活動、災害対策活動
5. DIGを活用した防災訓練

演習の様子

最後に、小村氏から次のまとめがあった。
・本人と家族に別事がなく、また、社会的に別の災害対応等の役割を持たないのであれば、「支援者」として行動してほしい。
・「誰かが助けてくれる」という認識を持たず、自身が「支援者」にならなければ、地域の再建は難しい。(特に、震度6強未満の被災地区)
・地震防災を考えるうえで、地震から住宅をどう守るかといった議論を避けて行うことはできない。
※DIGとは、参加者が地図を囲みながら、ゲーム感覚で災害時の対応策などを考える訓練のことで、Disaster(災害)、Imagination(創造)、Game(ゲーム)の3つの頭文字

第3回

首都圏の自然災害

●日時:2017年9月22日(金)18:20~20:20
●会場:損保会館 502会議室
●参加者数:50名
●講師:廣井 悠氏(東京大学大学院工学系研究科 准教授)
●概要:
1. 首都圏で想定される自然災害
2. より良い「都市防災」「防災まちづくり」を行うために必要なもの
3. 「帰宅困難」と「地震火災」

廣井 悠氏の講演

最後に、廣井氏から次のまとめがあった。
・「昔と比べて今は安全である」というものではない。東京近郊の火災リスクは相変わらず高い。
・火災から逃げながら、可能であれば要援護者の救助や飛び火・消火対応を手伝ってもらいたい。
・救助や初期消火対応をする際に最も大切なのは、自分の安全を前提として行うことである。

第4回

「減災に向けた私たちの役割~自助と共助のまちづくり~」

●日時:2017年9月29日(金)18:20~20:20
●会場:損保会館 404会議室
●参加者数:46名
●講師:重川 希志依氏(常葉大学社会環境学部 教授)
●概要:“防災”の枠組み:
防災対策は「事前の備え」。災害対応は、日ごろの訓練を試す“本番の試験”

最後に、重川氏から次のまとめがあった。
・防災の目的を達成するためには、一人一人の市民の力が非常に重要となる。
・被災時は日頃の訓練を試すテストのようであり、合格できるようにしないといけない。
・特に生死がかかわる被災現場において、その場にいる人たちや資源を最大限活用して、
 一人でも多くの命を救うことのできるリーダーになっていただきたい。

重川 希志依氏の講演

講師等の肩書きはイベント開催当時のものです。

更新:2017.02.01(業務企画部 啓発・教育・防災グループ)

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