信州発「地震被害から命と暮らしを守るために」

長野県"地震保険・共済加入促進協議会"主催で「しあわせ信州防災セミナー」実施

 「信州 地震保険・共済加入促進協議会」(会長:日本損害保険協会長野損保会 会長 田古島 伸浩・三井住友海上火災保険株式会社 長野支店長)では、同協議会を構成する長野県、一般社団法人 長野県損害保険代理業協会(会長:荒井 英和・株式会社東京損害生命保険サービスオフィス 所長)や関係団体とともに、2月10日(土)に「しあわせ信州防災セミナー 地震から命と暮らしを守るために」を長野県社会福祉総合センター講堂で開催しました。

 本協議会発足の切っ掛けとなった長野県神城断層地震(2014年11月22日)発生から3年の月日が経過しましたが、今回のセミナーは、阪神・淡路大震災(1995年1月17日)や新潟県中越地震(2004年10月23日)あるいは直近の熊本地震(2016年4月14日)を振り返りながら、東日本大震災の翌日である3月12日に発生した長野北部地震から7年を迎える前に、県民の皆さんに震災の教訓・記憶を活かしつつ、次なる大地震に備えていただくために開催されました。

 冒頭、主催者を代表して田古島 会長から、「日本全国どこで地震が起きても不思議ではない状況であり、意識を高く持って地震への準備をしておくことが必要」との挨拶がありました。続いて、長野県 危機管理部 危機管理防災課長補佐兼防災係長の 島田 俊彦 氏から、「序説 『第3次 長野県第3次地震被害想定について』」と題して、「糸魚川-静岡構造線断層帯の中北部区間は発生確率が最も高い『S*ランク』とされ、M7.6規模の地震が阪神・淡路大震災と同規模の死者数5,600人~7,100人の被害をもたらすことが想定されている」こと、実際に被災した場合の被災者支援に係る主な法制度等に関して、災害救助法、被災者生活再建支援法、災害弔慰金の支給に関する法律それぞれの概要の説明と過去の義捐金支給額の披露があり、自助の手段としては地震保険・共済で備えることが最も生活再建のうえでは効果的であると述べました。

 この後、第一部の講演に移り、小千谷市自主防災組織連絡協議会会長・NPO 法人防災サポートおぢや理事の 風間 久司 氏から「中越大震災を語る ~震災を伝え・学び・活かす~」と題して、中越地震の前に「ひずみ」が指摘されていたことを今は皆忘れてしまっている点、再建できず放置されてしまったため、多くの集落が崩壊したことを指摘、「被災経験・避難所生活の体験を活かして、災害をどう生き抜くか防災知識や防災活動を通じて考え、危険度を判定できる人を多く作って行きたい」また「震災後の生活再建・復旧費用には、やはり地震保険があると助かる」とのコメントがありました。続いて、第二部の講演で、株式会社インターリスク総研 中島 翼 氏から「迫りくる大地震に備える」と題して、熊本地震の概要と被害状況、想定されていた発生確率、そして建物被害に関して建物の構造別(新耐震・旧耐震等)の状況、長野県で想定される地震災害、最後に中島氏が防災・減災の専門家として日頃より心掛けている「大規模地震への備え」の紹介等がありました。セミナー受講者は84名でした。

 長野損保会では、引き続き自治体・長野代協と連携し、地震保険加入促進の啓発を進めてまいります。

主催者挨拶を行う田古島会長
情報提供を行う長野県庁の島田課長補佐
中越大震災の体験を語る風間氏
インターリスク総研の中島氏
司会進行の長野県庁の血脇課長補佐
満員の会場
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