2022 年頭所感
会長 舩曵 真一郎

新年、あけましておめでとうございます。
2022年の新春を迎えるにあたり、年頭のご挨拶を申し上げます。

1.はじめに

 昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大防止を図りつつ、国民が一体となって、事態の収束に向けた歩みを一歩ずつ進める一年となりました。また、福島県沖地震、各地を襲った豪雨や台風、東京や埼玉を襲った震度5強の地震などが残した爪あとは、我が国は災害大国であり、日頃からの備えが重要であることを想起させました。
 あらためて、コロナや自然災害によりお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族および被害にあわれた皆さまに心からお見舞い申し上げます。

 このような厳しい状況の中にあっても、医療や災害救助などにあたられたエッセンシャルワーカーの皆さまの懸命な働きを背景に、社会経済は動き続け、ワクチン接種も進みました。日常生活も少しずつ戻りつつあります。一人ひとりが感染対策を励行し、お互い気遣いあうことで、状況は改善していくという気持ちにさせてくれた関係者皆さまに感謝申し上げます。
 また、気候変動対応への関心の高まりやwithコロナ型の生活様式・企業活動の広がりなど、今日的な観点から、新しい社会をつくっていく動きも活発になっています。社会が大きく変わるときには、新しいリスクや課題が出てきます。私たち損害保険業界は、これからもリスクのプロならではの解決策を提供していくことで、安心・安全な社会を支えるインフラの一つとしての役割を果たしていきます。

2.本年の主な取組み

 当協会は、中期基本計画にある「持続可能なビジネス環境の整備」、「災害に強い社会の実現」、「損害保険リテラシーの向上」の3つの領域を中心に、お客さまの利益を守り、利便性を高めていく以下の取組みを引き続き進めていきます。

  •  ・自然災害リスクへの対応強化については、災害後、適切かつ迅速にお客さまに保険金をお支払いするため業界共同取組みの一段の強化・改善を図ります。また、ハザードマップの周知と活用拡大を軸にした防災・減災活動も引き続き推進します。
  •  ・適正な保険金支払いに向けた取組みについては、特定の修理業者が起こすトラブルからお客さまを守るための対策強化と啓発活動を継続します。
  •  ・会員各社の気候変動対応支援については、お客さま向けの電子パンフレット「気候変動について考えて、行動するときに読む本」を活用した情報提供、啓発活動を拡大していきます。また、会員各社の役に立つ、時宜を得たテーマを取り上げる勉強会も随時開催します。
  •  ・その他に、非対面・非接触・ペーパーレスの推進、リスクへの備えの一段の強化(日本経済を支える中小企業にとって役に立つ保険の周知)、高校生を中心とした損害保険リテラシー向上などに引き続き取り組みます。

3.おわりに

 本年の干支は壬寅(みずのえとら)で、「成長する年」、「新しいものが生まれる年」になるそうです。
 長く続いた厳しい局面を乗り越えつつある今こそ、これまで蓄えてきた知見とエネルギーを気候変動対応やDXがもたらす新しい成長機会に振り向け、次の世代によりよい社会を残していく取組みを加速させていきたいと思います。損害保険業界一丸となって、社会課題の解決にあたり、皆さまの安心・安全および持続可能な社会の実現に貢献して参ります。

 本年が皆さまにとって素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

以 上

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