ぼうさい探検隊 実施スケジュール例(半日)
事前の準備
時間配分・進め方の例
参加児童が低学年のみの場合や、参加児童数が少ない場合、カリキュラムの都合上なかなかまとまった時間がとれない場合などの参考にしてください。
指導する方々の間で、事前準備をしっかり行なっておいたほうが、当日はよりスムーズに実施できます。
「防災」「防犯」「交通安全」「そのほか」のテーマの中から、1つまたは2つのテーマに絞って実施すると、子ども・大人ともに負担が少ないと思われます。
短時間で実施する場合は、各テーマのチェックポイントの要素も基本編までにとどめておくほうがスムーズと思われます。もちろん、応用編や発展編まで広げていただいてもよいのですが、インタビューなどを盛り込むと時間が足りなくなる場合もありますので、事前に念入りに打ち合わせしておきましょう。
1)まちなか探検のルートを設定する
子どもの足で歩いて10~15分程度、距離にして1km程度のルートを、あらかじめ指導する大人が設定しておくとよいでしょう。(実際に歩くと、想定の2~3倍の時間がかかることが多いようです。)
通学路や小学校の周囲など、子どもたちが歩き慣れたルートにしておくほうがスムーズです。
低学年主体で実施する場合などは、チェックポイントについても、あらかじめ大人が想定しておいたほうがよいでしょう。
2)街区地図を準備する
上記 1)で設定したルートが入った街区地図を用意しておきましょう。まちなか探検の時にはA4サイズ、マップ貼付用にA3サイズというように、2種類を準備しておきましょう。
まちなか探検のルートやチェックポイントをマーカー等で色付けしておくと、よりスムーズです。
複数チームで実施する場合には、当日のチーム分けもあらかじめ行なっておくほうがよいでしょう。
3)まちなか探検の付添者を確保する
まちなか探検の際のサポート役として、1チームに大人2名以上が付き添うと安全です。1人は先導役、もう1人は最後尾について車両等への注意喚起をしてあげるとよいでしょう。
保護者の方々などに、まちなか探検のときだけでもよいので付き添ってもらえないかを相談してみましょう。
4)デジタルカメラやポラロイドカメラを準備する
短時間で実施する場合、意外に時間がかかるのが「撮った写真のプリントアウト」です。小型ポラロイドカメラなどを各チームに1つずつ準備できれば、プリントアウトの手間が省けます。
また、大人の携帯電話についているカメラで子どもと一緒に撮り、メモリーカードからプリントアウトするといった方法もあります。いずれにせよ、まちなか探検の後にすぐに写真ができるよう、メモリーカードリーダーやプリンターなどの準備も考えておきましょう。
5)作成するマップのおおまかなレイアウトをイメージしておく
短時間で実施する場合、マップ作成がなかなか進まないと子どもも大人も焦ってしまいますね。指導する大人がある程度までレイアウト案を指示・提案してあげるとスムーズに進むことが多いようです。
※ただし、あまり大人が手を貸しすぎると、子どもたちが「お客さん」になってしまいます。あくまで主役は子どもたち、と考えながら実施しましょう。
当日の進め方
13:00に集合して、17:00に解散するとした場合
13:00~13:20
集合・チーム分け・作戦会議(15~20分)
集合したらチームに分かれて、作戦会議を行ないます。以下のような内容を話し合いましょう。
まちなか探検のテーマとルートの確認
各自の役割分担(地図を見ながら先導する児童・写真を撮る児童・チェックポイントでメモする児童、というように全員に何らかの役割を与え、責任感を持って実施させるようにしましょう。)
チームの名前決め(チーム名をつけることで、子どもたちのやる気を高め、自主性を引き出す効果があります。)まちなか探検で気をつけること(車に気をつける、走ったり勝手な行動をしない、仲良く実施する、などを全員で約束しておきましょう。)
13:20~14:10
まちなか探検(40~50分)
作戦会議の終わったチームから、大人と一緒にまちなか探検に出発します。以下のような点に留意するとよいでしょう。
子どもたちの歩くペースにあわせて、無理に急がせないようにしましょう。時間が足りなくなったら、途中でルートを変える・引き返すなど、柔軟に対応してあげてください。
子どもたちが気づいたこと・思ったことがあれば、その場ですぐに褒めてあげると非常に効果的です。ほかの子どもたちのモチベーションも上がりますね。
気づいて欲しいことになかなか気づいてくれない場合もあると思いますが、怒ったり無理に覚えさせたりせず、子どもたちの自発的な気づきを引き出すようヒントを与え、辛抱強く待つようにしましょう。辛い思い出・嫌な記憶にならないように、留意してあげてください。
14:10~14:20
トイレ休憩など(10分)
デジタルカメラや携帯電話カメラを使う場合は、こうした休憩時間に大人が写真をプリントアウトしておくと、その後の進行がスムーズです。
14:20~16:30
マップ作成(120分~130分)
まちなか探検で気づいたことや思ったことを、模造紙に記入し、写真などを貼っていきます。
以下のような点に留意するとよいでしょう。
マップを「縦型」にするか「横型」にするか、地図はどこに貼るか、まずは大人がリードして決めてあげるとよいでしょう。(この段階で時間がかかると、実作業に取り掛かれず、飽きてしまう子や遊び始めてしまう子が出てきます。)
マップの方向と地図を貼る位置が決まったら、チーム名をどこに入れるか、参加児童の名前をどこに入れるかについて、大人がリードしてあげるとよいでしょう。(チーム名と自分の名前を書かせることで、「この活動に参加したという署名」が残り、責任感・一体感が生まれやすくなるようです。)
まちなか探検のときの役割分担をもとに、写真を貼る係・メモを付箋やマップに記入する係・タイトルを書く係というように、各作業を大人がリードして進めてあげましょう。このとき、大人は「指示は出すが手は動かさない」としたほうが、子どもたちにとっても創意工夫のアイデアを出しやすく、自分の作業を責任を持ってやろうという姿勢になりやすいようです。
もし、途中で飽きてしまったり投げだしてしまう子どもがいたら、「あなたの役割はとても大事だから、一緒にやろうよ」と呼びかけるようにしましょう。頭ごなしに叱ったり、無視してしまうのではなく、子どもたちの責任感・やる気を引き出してチームに加えることに心を配るようにしてください。
子どもたちの素直な気づきや感想が入っていることが重要です。そのため、見た目の美しさや内容の正確さも大事ですが、大人の感覚を押し付け過ぎないようにしましょう。
16:30~16:55
発表(15~25分)
できあがったマップをもとに、チームごとに発表します。1チームで実施した場合は、メンバー全員でマップを見ながら意見交換をするとよいでしょう。以下のような点に留意してください。
気づきや感想を第三者に伝えることで、子どもたち自身の記憶にも残り、活動の充実感にもつながるという効果があります。
発表の際には、1人だけが代表して話すより、各自の役割分担に応じて工夫したところなどをコメントする形式のほうがよいでしょう。
複数チームで実施した場合は、他のチームの発表をきちんと聞くということも非常に大事です。しっかりと聞く姿勢を持つよう、大人がリードしてあげてください。
16:55~17:00
まとめ(5分)
最後に、指導者や大人の方々から、参加した全員をねぎらうような言葉をかけてあげましょう。まちなか探検が充分に行なえなくても、立派なマップにならなくても、全員が楽しんで事故やケガがなく終了できていれば、それだけでも大成功です。
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