2019年度 南関東支部 保険犯罪防止セミナー 東京を開催

柔道整復師による保険金不正請求に対する実務対策を講義

 一般社団法人 日本損害保険協会 南関東支部(委員長:中川 一志(あいおいニッセイ同和損保 コンプライアンス部募集コンプライアンスグループ担当部長兼グループ長))では、損保各社の損害調査部門の実務者を対象に、保険金不正請求防止力の強化をめざした「2019年度 南関東支部 保険犯罪防止セミナー 東京」を開催しました。
 
 今回のセミナーは、「柔道整復師による保険金不正請求対策」と題して、長澤調査事務所 長澤 洋一 講師、大谷調査事務所 大谷 利弘 講師を迎えて開催しました。当日は、南関東支部管内1都4県に拠点を有する損害保険会社から約150名の出席がありました。

 セミナーでは(1)不正請求を見抜くポイントとして、患者等への施術経過確認の際に事故状況や通院状況・施術内容などを確認し、その中から矛盾点を探り出すこと、(2)調査手法として、取得した情報や施術内容からあぶりだした矛盾点をなるべく多く用意しておき、効果的な交渉を行うことで柔整からの自認を取り付けること、について説明があった。また、(3)不正請求確定後の対応、(4)警察との連携、については当該施術所をどこまで追及するのか、追及事例や検討ポイントを含め説明があった。また、(5)施術の必要性・有効性に関する判例について紹介があった。
 
 本セミナーの受講者からは、定期的な患者等への連絡を行う中で施術状況や通院状況の確認を行うことで、実際の施術との整合や矛盾点を確認することが重要である、不正請求追及の切り口についていろいろな事例が聞けて良かった、などの感想が寄せられた。

 南関東支部では、損保業界に対する不正請求排除を重点課題として取り組んでおり、今後も保険犯罪や不正請求の防止に向けて、各社・警察との連携の強化、セミナーの開催などに努めるとともに、今回のセミナーが繰り返される柔道整復師による架空・水増し等の不正請求の排除につながることを祈念します。

【セミナーの概要】

日 時
場 所
テーマ
講 師
(左:長澤講師・右:大谷講師)
セミナー全景
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